ボスが代わりました。来週中頃まで引継ぎなどでバタバタとした日が続きそうです。
1,000人以上が勤める会社ですが、各拠点は15名からせいぜい30名。そうすると各拠点毎はちょっとした中小企業と規模は変わりません。大きなビルで何百人も働いている一部署のボスが代わるのとは違い、(経験したことはありませんが)中小企業の社長が代わると同じぐらいの変化が訪れます。
具体的な例をあげましょう。ゴミ箱を1人で1つもつか(約30個弱)、係で1つずつ、30名弱で3個ですませるか。こんなことまで?ということにまで変化が起るのです。
シュレッダーの前に責任者が全て確認するのだから、各係1つになる
職業柄書類は概ね顧客情報をプリントアウトしたものになります。用済み後破棄が基本です。だったら済んだはなからシュレッダーにかければよいのですが、ひょっとしてそこに捨ててはならない重要書類があるかもしれない。だからすぐにシュレッダーにかけるのは危険だ。シュレッダーにかける前には担当の責任者が全ての書類を見直すように。そのためには1ヶ所に固めておけば十分だ。
あるいはこういう考え方もあります。顧客情報は会社を閉館する際に全て鍵のかかる場所に保管しなくてはならない。なおかつその場所の鍵は指定されたキーボックスにしまわれる鍵ではならない。だから個人の机のなかにしまってはならない。なおかつ、ゴミの捨て忘れがあってはならない。
あたりまえです。当然のことです。
いちいち席をたってゴミを捨てていたら導線距離が長くなるし時間の無駄だ
顧客情報は確実に破棄しなくてはならない。しかし、それが故にいちいち席を立っていては時間がもったいない。だから1人1個ゴミ箱をもってよい。但し、おまとめボックスに入れる際は各自が責任をもつこと。それに加えて担当責任者はしっかりと見直してからシュレッダーにかけること。
当然顧客情報は指定された場所にしまわなくてはならない。ゴミの捨て忘れはあってはならない。ゴミの確認は各自が責任をもって処理をすること。
これもまた、あたりまえです。当然のことです。
たかがゴミ箱、されどゴミ箱
求められていることのゴールに変わりはありません。顧客情報は確実に毎日シュレッダーに処され、保管するものはキーボックスに鍵をしまう保管場所に格納しなくてはならない。会社を閉館する際には顧客情報は机の上に残っていてはいけない。各自の机のなかにしまわれてもならない。
会社を閉館するときに達成されていることが必要なことです。しかし、そこに至るまでのプロセス、ここではその都度のゴミの取扱いについてですが、そのために日中どのように書類を処分するか、ボスが代わるだけでこれだけの変化が起ります。
私たちがとるべき行動は、必要な収益を上げ、確実な事務処理をこなすことだ
ゴミ箱1つをとってもこれだけの大騒ぎです。それ以外の拠点の運営方針となればそれはもう転職した気分になるぐらい変化が起ります。そして職種柄、異動は頻繁に行われ、自分が異動してボスが代わるか、今いる拠点のボスが代わるか。早ければ年に1度ボスが代わるペースになるかもしれません。
その度に、このような違いが現れます。
しかし、これだけ頻繁にボスが代わりゴミ箱1つの方針が変わるようになると、それに従うことが必要なことであって頭がいっぱいになってしまいそうなときがあります。このように窮屈ななかでしか自分の裁量権がないところで、取引に関する様々な判断ができるようになる知的体力が備わるようになるでしょうか。
僕たちがやるべきことはゴミの処分の仕方ではなく、間違いなくゴミは処分され、それはあたりまえで他に考えるべきことに集中することです。たかがゴミ箱、されどゴミ箱。ゴミ箱1つとってもこれだけの方向転換が行われるなかで、誰かに頼らない確実な判断が下すことができるようになる訓練ができるのだろうか。僕がとても危惧することです。
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